ムダ毛処理で足や腕が「ぶつぶつ」「ポツポツ」「ザラザラ」して肌が荒れてしまった!という方は多いのではないでしょうか。
ムダ毛処理でできたぶつぶつやポツポツは『正しいムダ毛処理』と『保湿ケア』を行うことが最も重要です。
ここでは毛穴のぶつぶつタイプから分かる改善法と、ムダ毛処理後に保湿を行う重要性、ムダ毛処理の具体的な方法から重度のぶつぶつの治療法までお伝えします。
このページの目次
1. ムダ毛処理でぶつぶつができるのは「肌のバリア機能低下」が原因
カミソリや毛抜き、脱毛ワックス・テープ、光脱毛、医療レーザーなどは「肌の水分と皮脂」を失いやすく、バリア機能低下によるぶつぶつやポツポツも発生しやすくなります。
肌のバリア機能とは、水分と皮脂の薄い膜による防衛機能を指し、ウィルスや細菌の侵入を防いだり紫外線の影響を抑える働きをしています。
カミソリや毛抜きは皮膚に傷ができやすく、そこから細菌が侵入して赤いぶつぶつ(毛嚢炎)ができたり、皮膚のなかに毛が埋まってぽつぽつが目立つことがあります。
これらのぶつぶつは自然と治ることが多いですが、繰り返し発生するとぶつぶつが悪化することもあります。
重度のぶつぶつは手術や皮膚移植を必要とすることもあり、後遺症で「シミ」や「肌のデコボコ」が残る可能性が高くなるので、普段からムダ毛処理は正しく行い、肌のバリア機能を高める「保湿」を行うことが重要になってきます。
重度のぶつぶつの方はページ内「ぶつぶつの重度の方は皮膚科での治療がおススメ」を参考にして下さい。
【ムダ毛処理後のぶつぶつのタイプと改善法】
ぶつぶつのタイプ | 特徴 | 原因となるムダ毛処理 | 改善法 |
---|---|---|---|
毛穴の炎症![]() |
・毛穴が赤く炎症している ・かゆみが伴うこともある |
カミソリ 毛抜き 脱毛ワックス・テープ 光レーザー 医療レーザー |
・保湿 ・冷却 |
毛穴の開き![]() |
・毛穴の広がりが目立ちぶつぶつに見える | ||
色素沈着![]() |
・毛穴全体にシミのような色素沈着が起こったりしている
・炎症がそのまま色素沈着となっていることもある |
・美白成分を含む保湿 ・スクラブ |
|
埋没毛![]() |
・毛が皮膚内にとどまっていて、炎症していることもある
・ザラザラ、ぶつぶつ、ポツポツなどの肌ざわり |
・保湿 ・冷却 ・スクラブ(埋没毛のみ) ・皮膚科での治療 |
|
毛嚢炎![]() |
・炎症で赤みがあったり、ニキビのようなものができている ・かゆみを伴うこともある |
||
アレルギー反応![]() |
・シェービング剤などが肌に合わず、まだらに炎症を起きている
・強いかゆみやかぶれがある |
除毛クリーム 抑毛クリーム 脱色クリーム 光・医療レーザー |
・保湿 ・使用の中止 ・冷却 ・皮膚科での治療 |
※生え始めによるぶつぶつは除外しています。
2. 正しいムダ毛処理でぶつぶつの予防と悪化防止ができる
正しくムダ毛処理を行うことはぶつぶつの発生や悪化を防ぐのに役立ちます。そのなかで最も肌負担が少なくぶつぶつ等の肌トラブルが起きにくいのは電気シェーバーとなりますが、ムダ毛処理ごとに正しいポイントも変わってきますので把握しておくとよいです。
・カミソリの正しい使い方
カミソリは肌負担を抑えながら滑らかに剃れるよう、毛穴を開いてからシェービング剤を使用して順剃り(毛の流れに沿って剃る)をします。
・毛抜きの正しいムダ毛処理法
毛抜きはムダ毛が掴みやすく切れにくいものを選び、毛の流れに沿って丁寧に抜いたあとに水で洗い流すかウェットティッシュなどで清潔にして雑菌が繁殖しないようにします。
・除毛クリームはパッチテストが必須
除毛クリームはムダ毛が隠れるほどたっぷり塗り、肌に優しい弱酸性の石鹸やボディソープでしっかり洗い流します。
事前のパッチテストでは二の腕の内側に10円玉ほどの量の除毛クリームを塗り、24時間以内に赤みやかぶれなどのアレルギー反応がなければ問題なく使用できます。
・ワックス脱毛と脱毛テープは少ない肌刺激でしっかり除毛する
ワックス脱毛と脱毛テープを使用する場合はベビーパウダーをあらかじめ塗ることで肌刺激が抑えられます。1回でしっかり除毛できるよう、使用時は真上に引っ張るのではなく、低い角度で毛の流れの逆方向に思い切って引っ張ってください。
ワックス脱毛やテープの使用後は1~2時間ほどヒリヒリや赤みが出やすいので、冷たいおしぼりや保冷剤をあてて冷やすと早く落ち着きます。
・電気シェーバーは種類ごとの剃り方を行う
回転刃式の電気シェーバーは円を描くように剃り、その他のタイプは逆剃りが一般的となります。電気シェーバーにはドライ剃りやウェット剃りタイプなどがあるので使用する種類の使い方を確認し行いましょう。
3. ムダ毛処理後のぶつぶつ改善には「保湿」が最良
ムダ毛処理後のぶつぶつ・ポツポツの改善には、保湿ケアを行って肌に潤いを与えバリア機能の維持と向上をさせることが大切です。
保湿には「肌に潤いを与える」「炎症を抑える」「毛穴を引き締める」の3つの作用があり、肌のバリア機能を維持するうえで最良の方法のため、正しくムダ毛処理をした後は「朝・入浴後(または就寝前)」に保湿を欠かさず行うようにして下さい。
保湿では肌への密着性が高いクリームがよく、保湿力が高い「セラミド」や「ヒアルロン酸」の成分を含むものがオススメです。
さらに詳しい情報は?ムダ毛処理後に適した保湿クリームの選び方や使い方は成分が決め手!ムダ毛処理後の保湿クリームの選び方と厳選6アイテムにまとめていますのでご参考ください。
【体質的・遺伝的に肌のバリア機能が弱い方の保湿剤の使い方】
「乾燥肌」「敏感肌」「アトピー肌」の方は肌のバリア機能が弱く、ムダ毛処理後にぶつぶつや赤みが発生しやすい体質と言えます。
主に遺伝が原因の「毛孔角化症(モウコウカクカショウ)」「毛孔性苔癬(モウコウセイタイセン)」は鳥肌のように毛穴が目立つ症状があり、ムダ毛処理でぶつぶつが悪化しやすい状態にあります。
毛孔性苔癬の症例
上記に該当する方はぶつぶつ予防・改善のためにムダ毛処理の頻度を「週に1回」または「2週間に1回」に減らし、「1日に数回(朝・昼・入浴後・就寝前)の保湿」を徹底して行いましょう。ただし、症状が重度の場合は皮膚科や美容クリニックでの診察をおすすめします。
4. ぶつぶつが重度の方は皮膚科での治療がおススメ
重度のぶつぶつで強い炎症が起きていたり、症状が悪化していく方は「皮膚科」での治療を検討したほうが良いです。
皮膚科では「炎症の抑制」と「ぶつぶつの治療」を主に行い、肌の状態によってはビタミン剤やかゆみ止めを別途で処方することもあります。
・炎症を抑える治療法
毛穴に炎症や膿、出血が起きている場合は「抗菌剤」や「抗生物質」「ステロイド剤」などの飲み薬や塗り薬を使用して炎症を抑制しぶつぶつを改善します。
これらの薬は肌で繁殖した菌を殺菌する役割があり、2~3か月ほどの使用で症状が落ち着いていきます。ただし、これらの薬剤を半年以上などで長期使用すると、菌が耐性を持ってしまい効力が薄くなることがあるので、あくまで対処療法となります。
費用は保険適用で2~3ヵ月分2,000円前後となります。
◇ぶつぶつを改善させる治療法
主に尿素を含む塗り薬で「角化症」や「炎症の起きていないぶつぶつ」を治療します。
尿素はもともと身体の中に存在する成分で高い保湿力があり「肌の生まれ変わり(ターンオーバー)の促進」に役立ち、肌刺激も少ない傾向にあります。
尿素は市販の化粧品やクリームにも配合されていますが、皮膚科処方は純度・濃度が高く、余分な成分(ヒアルロン酸やセラミドなどの他の保湿成分)が入っていないため市販品よりも効果が得られやすいです。尿素の副作用でかゆみが現れることもありますが、その場合はかゆみ止めと併用しながら処方することもあります。
費用は保険適用で1ヵ月分180~300円(約25g)ほどとなっています。
5. カラダのぶつぶつを一時的に隠す方法
すぐにカラダのぶつぶつを隠したい場合、顔や腕なら化粧品、足ならストッキングが一般的です。
なかでも顔や腕のぶつぶつは、ダメージを受けた肌を保護しながらシミや肌荒れをうまく隠すBBクリームがおすすめです。BBクリームは保湿成分や美容液成分を含み、ファンデーションや化粧下地、日焼け止めの機能まであるオールインワン化粧品で肌をケアする効果もあります。さらにコンシーラーも併用すると目立つぶつぶつでも長時間隠すことが可能です。
足のぶつぶつをうまく隠すストッキングには足の指先部分だけ隠れていないタイプもあり、ミュールやサンダルを履く方や、ペディキュアを見せたい方でも使えるものがあります。
BBクリームはドラッグストア・コンビニ・アマゾン、ペディキュア見せもできるストッキングは主にアマゾンや楽天で販売されています。
まとめ
ムダ毛処理後にぶつぶつや肌荒れが起きる主な原因は「肌のバリア機能の低下」で、肌の水分や皮脂量が少なくなって乾燥が起き、細菌の侵入や繁殖しやすい状態になることが肌トラブルを招いています。
特にカミソリや毛抜きなどは肌に小さい傷や炎症がつきやすく、そこに雑菌が入りぶつぶつや毛嚢炎になることも多いです。
これらのぶつぶつを根本から予防・改善するには「正しいムダ毛処理」または「肌負担の少ないムダ毛処理」と「朝・入浴後の保湿」を行うことが欠かせません。
ぶつぶつが重度だったり悪化していく場合は、皮膚科で肌状態をみてもらい必要な治療を受けるようにして下さい。
ぶつぶつを一時的に隠したいときは足ならストッキング、顔や腕ならBBクリームやコンシーラーがおすすめです。