「足のぶつぶつが気になってスカートが着れない」「もうタイツやストッキングで隠すのは嫌!」と、足の毛穴のぶつぶつで悩んでいる方は多いのでないでしょうか。
足のムダ毛処理をしたことで、毛穴部分に「赤いブツブツ」や「黒いぶつぶつ」「ザラザラ」「ニキビ」など多くの肌トラブルが起こることがあります。
直接的な原因はもちろんムダ毛処理ですが、ぶつぶつの種類によってケア法は様々。症状に合わせて適切なケアを行うことがとても大切です。
今回は、ぶつぶつの発生原因から、適切なケア方法、皮膚科での施術などぶつぶつの改善法をご紹介いたします。
このページの目次
1、足や腕の毛穴がぶつぶつになる原因は3つ
足や腕など全身に起こるぶつぶつは、「自己処理によるぶつぶつ」や「脱毛によるぶつぶつ」「遺伝による皮膚疾患」と原因を3つに分けることができます。
それぞれ、ぶつぶつができる原因が違いますので、自分自身がどのような原因でぶつぶつができたのかを知ることが、改善への近道です。
■カミソリなどの自己処理
カミソリだけに限らず、電気シェーバーや毛抜き、除毛クリームなどムダ毛処理全般はぶつぶつの原因です。
ムダ毛処理をすると、肌のバリア機能が低下してぶつぶつを始めとする肌トラブル(カミソリ負け)が起きやすくなります。
また、埋没毛や毛嚢炎なども起こりやすく、様々なぶつぶつの原因になります。
毛抜きならば毛穴が広がり、皮脂や古い角質が詰まってしまうことでぶつぶつして、除毛クリームならばアレルギー反応が現れることがあります。
■脱毛を行ったときの隠れ日焼け
美容クリニックやエステサロンで行う光脱毛やレーザー脱毛の後に皮膚に赤いぶつぶつやかゆみ、痛みが生じることがあります。
光やレーザーはエネルギーが強いため、照射することで「隠れ日焼け」や「軽度の火傷」をしている状態です。
そのため、一時的に肌のバリア機能が低下し、肌荒れやぶつぶつが発生しやすくなります。
【改善方法】
光やレーザー脱毛による赤いぶつぶつの場合はあくまで一時的なものです。
脱毛後は皮膚が乾燥しやすいため、保湿ケアを十分に行えば「1か月~1か月半」程度で元のきれいな肌に戻っていくでしょう。
黒いぶつぶつは、光やレーザーによって脱毛した毛が毛穴の中に残ってしまっている状態です。
肌がターンオーバーするにつれ排出されて行くため心配する必要はありません。これも赤いぶつぶつと同様に「1か月程度」で元の状態に戻っていくでしょう。
■遺伝による生まれつきの皮膚疾患
遺伝的に発症する皮膚疾患が原因で肌にぶつぶつができてしまうこともあります。
「毛孔角化症(モウコウカクカショウ)」「毛孔性苔癬(モウコウセイタイセン)」という皮膚疾患で、毛穴の中に角質が詰まり、皮膚がぶつぶつとしてしまう病気です。
思春期によく見られ、原因は明確に解明されておらず遺伝性のものであると考えられております。
二の腕や太ももに現れやすいですが、背中やお尻周りなど全身にも幅広く出ます。
見た目以外の健康への悪影響はありませんが、心への影響が大きいでしょう。
この皮膚疾患を持ってる方は、「カミソリでの自己処理」のような要因が加わると、さらにぶつぶつが重症化してしまう可能性があります。
両親や兄弟に毛孔角化症の症状がある人がいたり、10代の思春期の頃に症状が現れたりすると毛孔角化症の疑いがあります。
痛みやかゆみはほとんどなく、セルフケアではあまり効果がないのも特徴です。思春期に現れたぶつぶつが気になるならば皮膚科で診察を受けましょう。
2、ぶつぶつ種類別セルフで行う適切なケア
皮膚にぶつぶつが発生しているときは、肌のバリア機能が低下していることが多いです。
カミソリや毛抜きによる刺激、過剰に洗い流された皮脂、光やレーザーによる脱毛などの原因により、皮膚から水分が失われバリア機能が低下してしまいます。
肌のバリア機能を保つためには皮膚の水分が重要になります。そのためバリア機能を高めるため、徹底した保湿ケアを行いましょう。
また、ぶつぶつの種類によって改善法が異なりますので、以下をご参考ください。
ぶつぶつの種類 | 特徴 | 原因 | 改善法 |
---|---|---|---|
カミソリ負け![]() |
毛穴の部分が赤く炎症している ぶつぶつ・ざらざらしておりかゆみを伴う |
カミソリ 電気シェーバー |
保湿ケア 冷やす |
埋没毛
|
炎症が所々ある 毛が皮膚内に留まってる ぶつぶつ・ザラザラ・ぽつぽつとした肌ざわり |
カミソリ 電気シェーバー 毛抜き ワックス 除毛クリーム 家庭用脱毛器 脱毛テープ 光脱毛 医療レーザー |
保湿&角質ケア |
毛嚢炎
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炎症と共にニキビのようなものがある 痒みを伴い、毛が皮膚内に留まっている |
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色素沈着
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各毛穴に黒いや茶色のシミのようなものがある 痒みもなく、炎症もしてない 肌触りは良い |
美白ケア | |
黒ずみ
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乾燥でざらっとしている 各毛穴に角栓が溜り黒く見える 潰すと中身が出る |
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アレルギー反応
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まだらに炎症を起こしている 強いかゆみを伴う |
除毛クリーム 抑毛ローション |
冷やす 保湿ケア |
■色素沈着や黒ずみによるぶつぶつは「美白ケア」
色素沈着や黒ずみによるぶつぶつは、保湿とともに「美白ケア」をすることが有効です。
保湿をすることで肌のバリア機能を向上させて、肌のターンオーバーを促進させることでメラニンや汚れの排出を促しましょう。
同時に美白有効成分が含まれた美容クリームなどでメラニンの生成を抑えるとなお効果的です。
保湿成分とともに、美白有効成分が含まれたクリームが好ましいです。
参考:黒ずみ・色素沈着・くすみが気になる方におススメの美白クリーム4選
【美白成分とその効果】
美白成分 | 効能 |
---|---|
プラセンタエキス | 哺乳類の胎盤から抽出されたエキスです。メラニン色素の生成を抑制して、美白効果を発揮します。アミノ酸や脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど人間の体にもあるもので構成されているのが特徴です。 |
トラネキサム酸 | トラネキサム酸は古くから抗炎症作用や抗アレルギー作用のある薬として利用されてきました。メラニン色素を作り出すメラノサイトという細胞の働きを弱めることで、美白効果を発揮します。 |
アルブチン | アルブチンはコケモモやサンタベリー、梨などに含まれる天然の美白成分です。天然の素材であるため、肌への刺激も少なく安心して使用することができます。「チロシン」というアミノ酸をメラニン色素に変換する「チロシナーゼ」という酵素の働きを阻害します。 |
4MSK | 4MSKは2007年に美白有効成分と認定された比較的新しい物質です。サリチル酸の誘導体で、メラニン色素の排出を促す働きがあります。 |
■埋没毛・毛嚢炎によるぶつぶつは「角質ケア」
埋没毛は、毛穴にかさぶたができて毛が閉じ込められてしまっている状態です。
その状態が長く続くと、毛根部の毛包に細菌が感染して炎症となります。それが毛嚢炎です。
埋没毛は、毛抜きなどで無理に抜こうとしてはいけません。毛穴に傷ができて、より毛嚢炎が発症しやすくなることがあります。
閉じ込められた毛を無理なく出すために、「スクラブ」や「ピーリング」を行いましょう。毛が皮膚より上に出てくれば通常通り、抜いて処理することができます。
スクラブやピーリングをしたあとは皮膚が乾燥しやすくなっているため、保湿ケアをすることが大切です。
■カミソリ負けや痒みが伴うぶつぶつは「保湿ケア」
赤いぶつぶつは、傷によって皮膚に炎症ができてしまっていることが多いです。
カミソリ負けで、赤いぶつぶつができている場合は炎症を鎮めるために、肌の保湿ケアを徹底して肌のバリア機能を保つようにしましょう。
放置すると炎症が悪化して、膿が発生したり色素沈着になってしまったりします。
赤くぶつぶつしている部分の痒みや痛みが強い場合は冷やすと治まります。まずはキュッと冷やし、その後、保湿力の高いクリームを塗ると良いです。
高い保湿効果のある「セラミド」や「ヒアルロン酸」「コラーゲン」が含まれていると良いですが、その他「抗炎症成分」が含まれていると良いです。
しかし、 セルフケアの効果は劇的ではありません。根本的に治したい場合は、皮膚科や美容皮膚科で治療してもらった方が確実です。
3、皮膚科や美容皮膚科で行うぶつぶつ改善法
ぶつぶつを根本的に治療しようと思ったら皮膚科や美容皮膚科での治療がおすすめです。
皮膚科や美容皮膚科で行う治療には以下のようなものがあります。
■高濃度・高保湿な塗り薬の治療
皮膚科での最も基本的な治療は、「尿素」が含まれた塗り薬(軟膏)によるものです。
尿素には保湿作用があり、肌のバリア機能を正常に保つことでぶつぶつを始めとした皮膚トラブルを改善します。
また、角質融解作用という「角質を柔らかくする」効果もあるため、「カミソリ負け」や「毛嚢炎」「毛孔角化症」「アトピー性皮膚炎」などの改善に役立ちます。
基本的に保険は適用でき、症状が改善されるまで様子を見ながら継続します。
■肌のターンオーバーを強制的に促進させるケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、皮膚に酸性の薬剤を塗布して、古い角質や毛穴に詰まっている汚れを溶かして除去する方法です。
肌のターンオーバーを正常にさせる目的で使用され、肌トラブルの改善に効果的で、「埋没毛」や「毛嚢炎」「色素沈着」「黒ずみ」「毛孔角化症」など幅広く効果があります。
1回の施術で劇的によくなるものではないので、「1~2週間に1回の施術を3か月」ほど継続します。
エステサロンでも施術を受けることができますが、美容皮膚科での施術のほうが効果の高い薬剤を使用できます。
■保湿成分を肌の奥に浸透させるイオン導入
イオン導入はビタミンC誘導体やトラネキサム酸といった有効成分を微弱な電流を流すことによって皮膚の深層まで浸透させる施術です。
メラニン色素が沈着したことによる色素沈着の治療に効果があるほか、毛穴の開きを引き締めたり、肌のターンオーバーを改善させたりする働きがあります。
「シミ」や「くすみ」といった色素沈着「毛嚢炎」「ニキビ」などの細菌性の炎症、黒ずみなどの治療に効果的です。
月に2~3回を3~6か月程度、続けると肌の調子がよくなっていくでしょう。
■ぶつぶつの根本的解決!医療レーザー脱毛
レーザー脱毛は、毛根にレーザーを照射させることでメラニン色素や水分と反応させて熱を発生させ、ムダ毛を根元から破壊する施術です。
ムダ毛を脱毛する働きが強いため、カミソリ負けの予防や埋没毛の治療が期待できます。ただし費用が高めなため、カミソリ負けや埋没毛だけの治療のために行うのは少々もったいないでしょう。
あくまで目的は脱毛で、その副次効果としてカミソリ負けの予防や埋没毛の治療があります。
4、ぶつぶつが悪化しないために気を付ける生活習慣
生活習慣によって、足や腕など肌のぶつぶつが悪化することもあります。
基本的な原因が「自己処理」や「脱毛後の一時的なぶつぶつ」であっても、悪化してより目立つぶつぶつになってしまいます。以下のような生活習慣は改善が必要でしょう。
・きつめの衣服、下着
きつめの衣服や下着を着用していると、その分皮膚が擦れやすくなってしまいます。擦れることが刺激になり、メラニン色素の過剰な生成を促してしまうため色素沈着しやすくなってしまいます。
・UVケアをしない
紫外線は夏の昼間だけではなく、曇りの日でも雨の日でも冬であっても降り注いでいます。
紫外線はメラニン色素の生成に大きな影響を与えるため、1年を通してUVケアをしないとメラニン色素の生成が促されてしまいます。
・タバコ
喫煙する習慣があると肌のターンオーバーが乱れていってしまいます。
通常ならばターンオーバーするにつれ排出されて行く、メラニン色素や皮膚の汚れが蓄積していってしまうことで色素沈着や黒ずみの原因となってしまいます。
・睡眠不足
皮膚のターンオーバーに必要な成長ホルモンは就寝中に活発に分泌されます。
睡眠不足が慢性的イン続くと、成長ホルモンの分泌が低下してターンオーバーが乱れてしまいます。
・ストレス
人間はストレスを感じると毛細血管が収縮して、皮膚への血液の流れが悪くなります。
酸素や栄養素の供給が滞ってしまうため、ターンオーバーが乱れてしまいます。
・偏った食生活
コンビニのお弁当や外食が中心の偏った食生活を送っていると、肌のターンオーバーに必要な栄養素が不足します。
ビタミンAやビタミンB群、ビタミンC、亜鉛などの栄養素は不足しやすいため注意が必要です。
また脂質が多い食生活を続けていると、皮脂の分泌が多くなり黒ずみが発生しやすくなります。
このような生活習慣を改善しないとカミソリ負けや毛嚢炎、色素沈着、シミ、黒ずみなどが発生しやすくなり、また治りにくくなります。きれいな肌を保つためには生活習慣の改善が必要です。
5、まとめ
「足や腕のぶつぶつが気になって思いっきりおしゃれができない…」とお悩みの方は非常に多いでしょう。
足や腕のぶつぶつは、「自己処理によるもの」「脱毛時の一時的なもの」「生まれつきの皮膚疾患」と3つの原因があり、ぶつぶつの種類も多くあります。
キレイな足にするためには、「保湿」がイチバンです。ぶつぶつの症状によって保湿成分を見極めると良いでしょう。
今回の記事で、思わず触りたくなるような素足に近づいたと思って頂けると幸いです。