監 修

上田 弥生医師

日本産婦人科学会 産婦人科専門医
美容皮膚科医
NARD JAPAN認定 アロマ・アドバイザー 上田弥生 医師

はじめての皮膚科のシミ消しクリーム・効果や費用まで全解説

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毎日スキンケアをして、紫外線対策も完璧!なはずなのになかなか消えないシミに悩んでいる方は多いと思います。シミがあるだけで顔が老けて見えますし、メイクでいちいち隠すのも疲れたと感じてしまいますよね。

市販のシミクリームを使用してもなかなか改善されないことから皮膚科のシミ消しクリームが良いのでは?と考える方も多いはず。今回は、皮膚科でのシミ消しクリームのメリットやデメリットをはじめ、その効果や使い方など皮膚科でシミを消すための情報を執筆させて頂きましたので、ご参考にして頂ければと思います。

1.皮膚科のシミ消しクリームは市販品と比べ効果が高い

皮膚科で処方されるシミ消しクリームといえば、美白作用のある「ハイドロキノン」とシミの原因となるメラニンを排出する働きのある「トレチノイン」の2種類が処方されることが殆どです。

両方ともクリームタイプで、朝と夜の洗顔後に1日2回、化粧水の後に塗って使用します。ハイドロキノンクリームは市販でも販売しておりますが、皮膚科で処方されるものとの違いは「美白成分の濃度」の違いです。

市販品は万人が使用できるように安全性を重視して使用しており、ハイドロキノンの濃度は4%未満と法律で決められています。一方で、皮膚科で処方されるハイドロキノンクリームは、医師の管理のもとで処方できることから成分濃度も高く、その分、市販品と比べてシミを早く改善できることがメリットです。

補足
ハイドロキノンとトレチノインは、「医師が慎重に扱わなければいけない医薬品」と定められるほど扱いが難しいクリームです。

ベテラン医師であってもハイドロキノンとトレチノインの扱いには十分な注意が必要のため、「個人輸入」などで安易に購入するのは控えたほうが良いです。

 

2.皮膚科のシミ消しクリームで改善できるシミの種類

皮膚科のシミ消しクリームは、紫外線によってできてしまった「シミ」や「そばかす」ニキビ跡などの「炎症性色素沈着」、左右対称にできるシミ「肝斑(カンパン)」、摩擦によってできる黒ずみのようなシミ「摩擦黒皮症」であれば、改善することができます。

生まれつきある「ほくろ」やシミが浮き出ているもの(脂漏性角化症)、広範囲で薄茶色のアザのようなシミ「扁平母斑(へんぺいぼはん)」などは、シミ消しクリームで治すことはできず、レーザーを使用した治療が適切です。

外部参考ページ:シミの種類と適切な治療法(あおよこ皮膚科クリニック)

レーザー治療については、記事の最後の方に「シミ消しクリーム以外のシミ治療法」で紹介していますので、気になる方はそちらをご覧ください。

 

3.皮膚科でシミ消しクリームの処方を受ける手順

皮膚科には、ほくろ・いぼの除去やニキビの治療を専門に行う「一般皮膚科」とシミ・シワ治療などの美容に関する治療を行う「美容皮膚科」の2種類あり、ハイドロキノンとトレチノインを扱っているのは「美容皮膚科」です。
※一般皮膚科であっても「美容部門」があれば取り扱っています。

美容皮膚科は、完全予約制が多いためまず公式HPで「予約」を取り、カウンセリング当日に、医師がシミの状態を見てパッチテストを行った後に異常がなければ、処方してもらうことができます。

 

・カウンセリングに行く前の確認事項
カウンセリング当日は、シミの詳しい状態を見せる必要があるため、「メイクなどで隠したりせずに日焼け止めだけを塗って」行くとスムーズに診察が進みます。

当日は特別何かを持っていく必要はありませんが、お薬を常飲している方や持病がある方は、お薬同士の相性の関係で肌トラブルを起こす可能性があるので「お薬手帳」や「担当医師からの診断書」を持っていくと良いでしょう。

 

・医師の判断のもと処方を受けられない場合もある
ハイドロキノンとトレチノインは、肌刺激の強い成分のため以下に当てはまる方は処方してもらえない可能性があります。

・未成年の方
⇒肌トラブルが起きやすい可能性が高いため(親の許可があれば使用可能)

・妊娠中、授乳中の方
⇒普段よりも免疫力が低下し使用中に痛みや赤みが強く出る可能性が高いため

・重度のアトピー性皮膚炎やニキビがある方
⇒ハイドロキノンとトレチノインクリームの強い刺激で悪化する可能性が高いため

・皮膚科で別途塗り薬を処方してもらっている方(シミのある部分に限る)
⇒お薬同士の相性で効果が出ない可能性があるため

・ガンや甲状腺疾患などの重い持病を持っている方
⇒持病の症状が悪化する可能性が高いため

 

4.皮膚科のシミ消しクリームの治療期間と費用

 

大体の場合は、1クール(3カ月)ではシミが殆ど改善していますが、もし改善しなければ、2週間肌を休めてから医師の判断のもともう1クール使用します。

 

・治療方法と注意点
毎日、朝と夜の洗顔後または入浴後の2回「化粧水⇒トレチノインハイドロキノン⇒保湿クリーム」の順番に塗り込んでいきます。

使用して数日は「皮膚の炎症」や「ヒリヒリとした痛み」「かゆみ」が多少伴いますが、効果が出ている良いサインでもあるため心配はいりません。もし、寝ることができないほど強い痛みを感じた場合は、すぐに使用を止め医師からの指示を仰ぎましょう。

また、シミの治療中は、紫外線の影響を受けやすくなるため「日焼け止めを塗る」ことはもちろんのこと、「つば広の帽子を被る」「日傘をさす」「サングラスをかける」などでしっかりと紫外線対策をすることが大切です。

 

◆費用相場(約5g)

トレチノイン:約¥6,000~10,000
ハイドロキノン:約¥2,000~8,000
その他:診察料が別途かかります。

※シミは「健康上放置していても問題のない肌トラブル」と取り扱われるため、原則保険適用外となります。

 

5.ハイドロキノン・トレチノイン以外の皮膚科の治療

ハイドロキノンとトレチノイン以外の皮膚科の治療は、「レーザー治療(フォトフェイシャル)」と「飲み薬」があります。

レーザー治療は、シミが広範囲に分散してたり濃くて大きい方に使われることが多く、レーザーでメラニン色素を直接破壊することができるため、ハイドロキノンとトレチノインよりも早い効果が期待できます。大体1~5回(1~3カ月)の施術でシミが完治します。

飲み薬は、シミ消しクリームと一緒に使用することが多く、美白作用のある「Lシステイン」や「ビタミン剤」「トラネキサム酸」が処方されます。内側から肌の生まれ変わりを促進させたり、メラニン色素の抑制をするため、シミ消しクリームと併用することでシミを徐々に改善させていきます。

ハイドロキノンとトレチノインを扱っている美容皮膚科であれば、「レーザ治療」も「飲み薬」も取り扱っていることが多いため、カウンセリング時に医師と相談のうえ、治療法を決めていくことをおススメします。症状によっては、複数の治療法を組み合わせてシミを治してく場合もあります。

【レーザー治療と飲み薬の費用相場】

治療法 費用相場 使用期間
レーザー治療 1回

1万~3万円

1~3カ月の間に1~5回行う
飲み薬 トラネキサム酸・Lシステイン・ビタミン剤のセット(1ヵ月分)

6千円~1万円

毎日服用を3~6か月続ける

注意点
・レーザー治療は、バチッとした「痛み」が伴うため麻酔の使用ができます。また、治療後「肌の炎症」や「かゆみ」が起こる場合もありますが、効果が出ている良いサインのため心配はいりません。

・妊娠中・授乳中の方、未成年の方は、肌トラブルが高くなるため治療を受けれないコトがあります。

 

6.シミを作らない食生活や生活習慣を意識することも大切

シミを作らないようにするには、「バランスの良い食事」「質の良い睡眠」「UVケア」「保湿ケア」の4つを心掛けることも大切です。いくら皮膚科でシミを治しても、普段からシミを作ってしまう習慣があるとどうしても再発してしまうため、以下の生活を見直してみましょう。

 

①UVケアは、季節・天気問わず毎日行う

シミを作ってしまう一番の原因は紫外線です。紫外線は季節や天気を問わず降り注いでおり、徐々に肌に紫外線を溜めこんでしまいます。また、室内でも窓やガラスから紫外線は入り込みますので、UVケアは室内外・季節・天気関係なく毎日行うことが大切です。

 

②質の良い睡眠は肌の代謝をあげる

不眠は肌の代謝を下げてしまう他、血の巡りも悪くさせてしまい、メラニン色素などの身体の毒素を上手く排出できなくなります。人は寝ている時に、肌の代謝をあげる「成長ホルモン」の分泌が盛んになります。特に22時~2時の間に分泌がピークになるなるため、最低でも23~24時までには寝るようにしましょう。

 

③メラニン色素を抑制するビタミン類を意識して食べる

トマトやパプリカといった「緑黄色野菜」、レモンやオレンジといった「柑橘類」には、メラニン色素を抑制するビタミンCを始めとするビタミン類が豊富に含まれているため、意識して食べることでシミを作らせないように働きかけます。ビタミン類は熱に弱いため、できるだけ「サラダ」や「ヨーグルト和え」などの生で食べるのがおススメです。

もし、毎日サラダやフルーツを食べるのが難しい方は、「マルチビタミン」や「青汁」などの健康補助食品で補うのも良いでしょう。

 

④スキンケアは保湿力の高いセラミドが含まれていると良い

保湿ケアは、保湿力の高い「セラミド」が含まれているものを使用すると、肌の代謝を上げシミを作らせないように働きかけます。セラミドとは、皮膚表面で潤いを保っている成分で、化粧品として選ぶ時は最も保湿力が高い「人型セラミド」が配合されているものがおススメです。

 

その他、喫煙者はなるべく禁煙を心掛ける

タバコに含まれるニコチンやタールには、メラニン色素の生成を促す働きがあり、シミやくすみを作ってしまいます。また、血流を悪くさせ毒素を外に排出できなくなり、肌の代謝も悪くなりますので、できるだけ禁煙をするようにし、無理そうであれば「禁煙外来」などで治療をしてもらうことをおススメします。

 

まとめ

皮膚科で処方されるシミ消しクリームは、ハイドロキノンとトレチノインがよく使用され、市販品よりも高い濃度のもの使用することができるため、シミを早く確実に治すことができます。

ハイドロキノンとトレチノインは、主に美容皮膚科で取り扱っているため、予約をした後医師がシミの状態を見てから処方をされます。大体、1日2回洗顔後に塗り込み、約3カ月ほど継続するとシミが治っていきます。

シミ消しクリーム以外にも、メラニン色素を直接壊す「レーザー治療(フォトフェイシャル)」や内側からシミを消す「飲み薬」の治療もあるため、医師とシミの状態を確認しながら、自分に合ったシミ治療を行っていきましょう。

ただし、いくら皮膚科でシミを治しても、普段から「紫外線に当たる」「スキンケアをしない」「栄養不足気味」などが続いていると、どうしても再発しやすくなってしまいますので、「UVケア」「保湿ケア」「良質な睡眠」「バランスの良い食事」を心掛けることが大切です。

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