監 修

上田 弥生医師

日本産婦人科学会 産婦人科専門医
美容皮膚科医
NARD JAPAN認定 アロマ・アドバイザー 上田弥生 医師

デリケートゾーンのかゆみ止めガイド・選び方から完治まで全解説

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なかなか他人に相談することのできないデリケートゾーンのかゆみ。。 実は多くの女性が経験をしている症状で、殆どの原因がデリケートゾーンの乾燥やムレによる炎症やかぶれ、雑菌が繁殖することで起こります。

仕事や日常生活に支障をきたす程、痒くなる場合もあり、痒すぎて夜眠れないというくらいの症状の方も多いようです。デリケートゾーンのかゆみは時間が経つほど悪化するケースが多いため、一日でも早く対策することをおすすめ致します。

今回は、デリケートゾーンのかゆみを止めるための市販薬の選び方、かゆみが収まらない場合の病院へいくタイミングや病院での治療方法や診察方法まで解説させて頂きました。

不快なあのかゆみを一日でも早く改善するために是非参考にして頂けたらと思います。

 

1.デリケートゾーンのかゆみ止め・市販薬と病院の処方薬の違い

デリケートゾーンのかゆみ止めには、薬局や通販で購入できる市販薬と、産婦人科などの専門医院で処方されるかゆみ止めの2種類があります。

薬局や通販で販売している市販薬の特徴は、かゆみを抑制する成分が主成分となっており、膣部以外のデリケートゾーンのかゆみ止めに対し抑制・改善する効果があります。

一方で、産婦人科など専門の病院で処方される治療薬は、デリケートゾーンのかゆみの原因となる『菌』を殺菌する成分が主成分となっています。医師の診察のもとで塗り薬や飲み薬が処方され、激しいかゆみの他、膣内のかゆみ・痛みを伴うかゆみなど、何らかの原因菌によって発生するかゆみを改善します。

2.デリケートゾーンのかゆみ止め市販薬の適切な選び方

市販薬のデリケートゾーンのかゆみ止めは、『フェミニーナ軟膏』や『デリケア』などの製品が代表的でクリームタイプのものが殆どです。

主に、Vラインや外陰部の軽度なかゆみ・炎症に対して有効で、下着やムダ毛処理が原因で起こる乾燥や炎症によるかゆみ、月経中のかぶれやムレが原因で起こる軽度のかゆみを緩和・改善することができます。

リドカインという麻酔作用のある成分でかゆみを抑制・緩和する働きがある他、炎症を抑制する成分や菌を抑制する成分を含む市販薬もあることから、自身の症状に合わせて選ぶことが大切です。

以下に市販薬のデリケートゾーンのかゆみ止めの主な有効成分と作用を一覧としてまとめましたので、購入時の参考にしてください。

・かゆみ止め有効成分

有効成分名 成分の特徴
リドカイン 麻酔作用があり、かゆみを緩和する成分・即効性があるのが特徴です。とにかくかゆみを緩和したい方向き。
ジフェンヒドラミン 効果が穏やかだが、その分肌に優しい。かぶれを起こしやすい方に向いてます。

 

・かぶれ・炎症を抑制する成分

有効成分名 成分の特徴
アラントイン 炎症を抑制する働きの他、肌の再生をサポートする働きがある。
グリチルレチン酸 炎症を抑制する働きに優れている為、炎症が目立つかゆみに有効

 

・殺菌作用成分

有効成分名 成分の特徴
イソプロピルメチルフェノール 穏やかな抗真菌作用(防カビ作用)があり、軽いかゆみが繰り返す方向き

・市販薬で人気のデリケートゾーンのかゆみ止め3商品の成分比較

市販薬のデリケートゾーンのかゆみ止めのなかでも、もっとも人気の3商品の成分を調査し分かりやすく項目ごとに5段階評価で比較表にまとめました。

商品によっては、かゆみに特化した成分配合や、炎症を抑えるための成分を重視したものなどの特徴がありますので、自身のかゆみの症状と照らし合わせながら参考にしてください。

商品名 かゆみ抑制・緩和する成分 炎症を抑制する成分 殺菌成分 対象とする症状
フェミニーナ軟膏 ★★★★★ ★★★ かゆみ抑制・緩和に特化した成分配合です。とにかくかゆみ対策をしたい方に。
フレディメディカルクリーム ★★★★ ★★★★ ★★★ 有効成分がバランスよく配合、かゆみだけでなく炎症やかぶれ対策に。
デリケア ★★ ★★★★★ ★★★ 炎症の抑制成分に特化した成分配合、擦れやムレの炎症が酷い方に。

 

【市販薬の使用上の注意点】

市販のデリケートゾーンのかゆみ止めは、あくまで軽度のかゆみ止めに対し有効です。製品ごとの使用方法を守り、数回使用しても、かゆみが緩和・改善されない場合や、膣内のかゆみ・搔きむしるほどの激しい症状の場合は、感染症の原因も考えられます。そのような症状の場合は速やかに婦人科系の病院へ診察を受けることをお勧めいたします。

3.市販薬で治らないかゆみは早急に婦人科病院で診察を受ける

市販薬で治すことができないほどの強いかゆみや膣内のかゆみは、膣カンジタ症や細菌性膣炎など、雑菌が原因となる感染症や炎症が考えられます。

発症の原因は、ストレスや女性ホルモンの乱れ、出産中や産後など免疫力が低下時に発症することが多く、特に膣カンジタ症は国内でも5人に1人が経験するほどの発症確率の高い感染症です。

症状として、強いかゆみに加え、おりものがポロポロするなどの症状があります。思い当たる方は下記のチェックシートを使用することでより的確に判断することができます。

外部参考:膣カンジダ危険度チェック(セルフドクターネット)

その他、激しい痛みや水泡・ぶつぶつの症状がある場合は、性感染者からの感染症の可能性もあるので、早めに産婦人科や婦人科での診察を受けるようにしましょう。病名別の症状の目安に関しては、以下の婦人科クリニックのページが参考になります。

外部参考:婦人科感染症について(琴似産科婦人科クリニック)

・婦人科系病院のデリケートゾーンのかゆみ止めと治療内容

婦人科系の病院には大きく分けて『産婦人科』と『婦人科』がありますが、産婦人科は妊婦さんを主に診察している病院もあるため、デリケートゾーンのかゆみの症状に関してはレディースクリニックや婦人科が通いやすく、直接行くことで診察を受けることができます。

検査内容は医師による問診、診察台で膣内の洗浄や細菌検査が行われるため、スカートなど着替えやすい恰好のほうが良いです。生理中でも受診することは可能ですが、病院によっては受けられない場合もあるので、その場合は受診前に一度電話で問い合わせてみると良いでしょう。

・治療内容と治療期間について

デリケートゾーンのかゆみの治療は痛みを感じる治療はなく、主に飲み薬や塗り薬・場合によっては膣内に挿入する抗生剤が処方されます。かゆみの原因となる菌を殺菌するために症状によって数日分処方されます。

治療期間については、カンジタ症や雑菌が原因の一般的なかゆみの場合は2~3日程度で症状がよくなります。その他の症状も処方された薬を使用し改善されれば再診の必要なく治療は完了です。1週間程度かゆみが改善されない場合は再審査を行い再度、違う薬剤での治療を行います。

・治療期間中の注意点について

治療中は特に入浴制限等はありませんが症状が完治するまでは性交渉は控えてください。

・診察費用について

デリケートゾーンのかゆみは保険診療内で受診することができます。治療費を含め約3.000円が費用の相場です。無保険や保険証を忘れた場合は、100%自己負担となりますので約10.000円程度の費用がかかります。

4. デリケートゾーンのかゆみを発生・再発対策のための5つの見直しポイント

デリケートゾーンのかゆみは、下着や摩擦などの外部からの刺激による肌バリア機能の低下や、ストレスや睡眠不足などの免疫力の低下が原因によって発症しやすくなります。かゆみを発生・再発させてないためにも日頃の生活習慣のなかでこれらを対策することが大切です。

以下にデリケートゾーンのかゆみを発生・再発させないためのポイントを5つまとめさせて頂きましたので、自身の生活習慣の見直しとして活用して頂けたらと思います。

① デリケートゾーンは専用石鹸を使用し洗いすぎないこと

デリケートゾーンを強くゴシゴシ拭いたり洗ったりすると、肌のバリア機能が壊され細菌から肌を守る機能が低下し、かゆみの原因となります。又、アルカリ性の石鹸を使用すると肌を守る常在菌まで洗い流してしまい雑菌が繁殖しやすくニオイやかゆみの原因となります。

さらに詳しい情報は?下記ページにデリケートゾーン石鹸の効果や選び方・使い方まで詳しくまとめておりますので参考にしてください。

 

② 生理用品や下着はなるべくコットン素材にする

ムレやかぶれは生理用品や衣類の素材はムレやかぶれとなり、雑菌が繁殖する原因となります。生理用品は肌の負担となりにくいコットン素材を選ぶようにし、なるべくは2~3時間置きにこまめに取り換えるようにしましょう。それでもムレが気になる場合はタンポンを使用しても良いです。

下着に関しても、ポリエステルなどの化学繊維の比率の多い素材は通気性が悪いだけでなく肌に摩擦を起こすことから、ムレやかぶれの原因となります。なるべくはコットン素材の下着を選ぶようにしてください。

 

③ デリケートゾーンの自己処理の頻度や方法に気を付ける

過度のデリケートゾーンのムダ毛処理が炎症を起こし、雑菌・ニオイの原因となる場合もあります。なるべくは肌に優しい電気シェーバーを使用し、肌の乾燥や炎症の原因となることから頻繁に処理をしないようにしてください。

さらに詳しい情報は?どうしてもカミソリを使用して処理する場合は、下記参考ページにカミソリを使用してアンダーヘアの処理方法と注意点をまとめておりますので、カミソリ使用時は参考にするとよいです。

 

④ デリケートゾーンの保湿でバリア機能をサポートする

女性は年齢を重ねるほど女性ホルモンが減りそれに伴い、膣の潤いも減少しバリア機能も低下することから、かゆみや炎症を起こしやすくなるだけでなくニオイの原因のもなります。日頃からデリケートゾーンも保湿をすることでこれらの原因を対策することができます。

さらに詳しい情報は?デリケートゾーンをかゆみや黒ずみから守るための保湿クリームの選び方や、改善方法は下記参考ページに詳しく、分かりやすくまとめさせていただきましたのでデリケートゾーンの保湿に関することは下記ページを参考にしてください。

 

⑤ 疲れや睡眠不足・ストレスは意識して解消する

疲れや睡眠不足やストレスは免疫力が低下し、カンジタ症など感染症の発症の原因となります。日頃の疲れや睡眠不足を感じたら、ため込まずに解消すること、またイライラや不安などストレスが続く場合は、運動や趣味など自分なりのストレス解消方法で意識して解消するようにすることも大切です。

まとめ

デリケートゾーンのかゆみは、体調の変化や生活習慣のちょっとしたことが原因で発症することから、多くの女性が経験している症状です。

通常のかゆみの症状や原因なら市販薬でも十分改善することが可能ですが、おりものの異常や強いかゆみを感じる場合は市販薬では改善することができない場合が多いため、早めに病院での診察を受けることをおすすめ致します。

病院へ通うことに抵抗ある方は、女医のみが運営するレディースクリニックや婦人科もありますので、病院のホームページを確認したり電話で問い合わせてみるのも良いです。

かゆみを発症させないためにも日頃からムレやかぶれなどを起こさないように意識し、免疫力をつけるためにも食事バランスや睡眠不足に気を付けるようにしましょう。

 

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